千葉県南房総館山市にある曹洞宗のお寺です。水子供養・永代供養・ご祈祷などのお申し込みは当山まで。坐禅体験もあり。

曹洞宗 正木山西光寺

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法話

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お盆 -- 平成17年8月

八月に入りました。
毎日暑い日が続いていますが八月といえばやはりお盆でしょう。
今日はこのお盆について考えてみましょう。

このお盆こそ仏教での先祖供養の原点であるように思われるのです。
お盆といえば目連尊者のお話になるわけですが、不思議と何度聞いても煩わしくない思いがあります。
それはなぜでしょうか。

それは多分そのお話しを聞くこと自体が「宗教行事」になっているからでしょう。
宗教行事は飽きないものなのです。
何でもそうですが、飽きたら縁が切れた時なのです。
どうか飽きないで聞いてください。

お釈迦様の十大弟子のうちの一人、目連様があるとき亡きお母さんを神通力で捜していました。
神通力とは目に見えないところを見通せる力のことです。
いわゆる超能力で宇宙の果てからあの世まで見通せる力のことです。

おかあさんは仏様として極楽往生されているとすっかり思い込んでいた目連さまは、お母さんが成仏しておらず、餓鬼道に堕ちて逆さ吊りの罰を受けて苦しんでいることを知りました。
驚きとショックを受けた目連様はお釈迦様に相談されました。

「目連よ、おまえのお母さんはおまえにとっては優しいすばらしいお母さんだったのだよ。
しかしただお母さんが生前お前を育てることで他人に迷惑をかけたことがままあったのだ。
その罪による罰を今受けているんだよ。
こんど七月十五日に お坊さんたちの修行が終わるので、その日お坊さんたちに供養しなさい。
そしてお母さんの供養をお願いしなさい。お母さんはきっと餓鬼道から救われるでしょう。」と、さとされました。

その結果目連様のお母さんは餓鬼道から救われたのです。
その故事来歴により、普段からご先祖様を供養しなかった一般の人たちに、自分たちのご先祖様の中にも目連様のお母様のように成仏出来ずに苦しんでいる方がいるかも知れない、せめて年に一度の先祖供養の日を設けることにしてはどうかということになりました。

目連様のお母さんが逆さ吊りから救われたことで、「逆さ吊り供養祭」にしたらどうか。
逆さ吊りをインドの言葉でウラバーナと言います。
ウラバーナを漢字に当てて「盂蘭盆」になったのです。

お盆は正式には盂蘭盆会(うらぼんえ)と言います。
以来2500年以上もの間今日まで先祖供養として盂蘭盆会の行事は続いているのです。
人として最も大切なことは亡き人への感謝と報恩です。
自分がこの世に生まれたことはご先祖様からの因縁の流れがあったからなのです。

ご先祖様への感謝と報恩を思い、これからの自分の人生をより充実させていく気持ちをご先祖様に報告することがお盆の意味ではないでしょうか。
また、とくに、今年新盆を迎える方にとっては、故人への追慕、追悼のお気持ちは特に深いものがあると思います。

はじめてのお盆を新盆(しんぼん)又は、にいぼんとかあらぼんなどといいますね。
旧で申せば、八月一日に灯篭や精霊棚を設け、早めに仏様をお迎えします。
適当な日に法要を行い懇ろに供養いたします。
故人にとってはいわばはじめての里帰りです。特にゆっくりして頂き、遅くお送りします。

この辺では、八月二十四日に送る場合が多いようです。
二十四日はお地蔵様の縁日ですので、それに合わせてのことでしょうか。
はじめての道をお帰りになるわけですので道に迷わないように、修羅道や餓鬼道に迷い込まないように お地蔵様のお導きに寄ろうとしたものかも知れません。

お盆の供養を受けられた仏様が喜んでいるお姿と供養させていただいた人々が喜んでいる姿が踊りとなったのが盆踊りと言われています。
各地において様々な盆行事がとり行われますが、どれも心を和ませてくれるものですね。
盆休みは先祖供養のためのお休みなのです。

このごろでは、盆休みこそビッグレジャーだといって海外旅行や海や山に大勢出かけて行きますが、お盆には出かけるものではありません。
お盆は帰るのです。
仏様がお帰りになるのでから、外に出ている子や孫、家族皆が家に帰って集まってご先祖仏様に感謝するのがお盆なのです。

これが仏教徒のお務めではないでしょうか。
毎年毎年同じお盆はやってきません。
今年のお盆は去年のお盆とも一昨年のお盆とも違います。
そして今年のお盆は二度とやってきません。
いいお盆を迎えてください。

合掌

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