千葉県南房総館山市にある曹洞宗のお寺です。水子供養・永代供養・ご祈祷などのお申し込みは当山まで。坐禅体験もあり。

曹洞宗 正木山西光寺

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法話

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一切皆苦(2)--苦海こそ法海 -- 平成18年1月

元辰寒中不老春
転翻般若祷五福
大道無門色是空
弥天普感大悲心

新年明けましておめでとうございます。
昨年3月にこのホームページを起ち上げて以来アクセスをいただいた数は4500を超えました。
一人でも多くの人の参考になればと願っております。本年もよろしくお願いいたします。
本年も引き続きましてこの「法話」のページを重ねていきたいと思います。

今回は「一切皆苦」(その2)をお届け致します。
前回、喩えて言えば、人は「苦」という海の中を泳いでいる魚だと言いました。
苦という海に生きている以上その「海」から逃れることはできないのです。
四苦八苦の海が人生そのものだからです。

では一生その海の中で苦しまなければならないのでしょうか。
だとしたら本当につらいことです。
ではどうすればいいのでしょう。
実はその苦海にあって苦から逃れる方法があるのです。

それが仏教というすばらしい宗教なのです。
苦海を法海に変えていくのです。
まず、魚である自分を変えていくことなのです。
海自体は決して変わるものではありません。ではどのようにするのでしょう。

それは「魚」である自分をその「海」と一体化させるということです。
そのために自分自身を変えていくことなのです。
つまり「魚」という「自分」が「苦」という「海」に同化することなのです。
ちょっと難しい話になりましたね、別の喩えで聴いてください。

例えば、「火」は熱いものですね。あたりまえに思っていますね。
なぜでしょう。
それは火と自分が対立しているからなのです。
火それ自体は実は決して熱いものではないのです。(この点が難しいかな?)

火と対立しているから「熱い」のであって火それ自体は熱くも冷たくもないものなのです。
火自体は自分が「熱いもの」とは思っていません。(擬人的に)火が熱いものなのだという観念は、火に対しての対立観念なのです。
ここのポイントが大変重要なところなのです。ここをよ〜く考えてみてください。

戦国時代、武田信玄の菩提寺山梨県恵林寺が織田信長の攻撃を受けました。
時の住職であった快川和尚の遺偈「安禅不必須山水滅却心頭火自涼」は特に有名な詩ですが、この句にその意味するところが実に良く表現されています。

【完全に禅定の世界に入ることによって心も体も区別が無くなる。
心と体の区別が無くなった時限でそれは火との区別も無くなることになる。
そこで全てが一体になる。
全てが一体になることはつまり火と一体になることである。
火自体は熱くも冷たくもないであるから、特に山の水を使わなくとも快適な涼しい世界に入ることができるのだ。】

という火との対立観念の無くなった世界・「空」の世界「涅槃」の世界を表したものです。
実に禅僧らしい境涯と言っていいでしょう。
そこで、その「火」を「苦」に置き換えてみてください。
全ての「苦」は対立観念から発生しているのであるからその苦と一体になることでその苦から解放されるということになるのです

苦海が法海に変わるのです。
それは自分が苦海に飲み込まれてしまうというのではありません。
自分と苦海が同時に成仏するのです。
イヤ、もともとお互いは成仏していたのでが、それが解らなかっただけなのです。
(ちょっと難しくなってしまったかな?)でも私はこれを単なる理論として言っているのではありません。空論でもありません。
事実を言っているのです。事実・真実を「仏法」と言います。
いま私はその「仏法」を論じているのです。
すべての対立観念が無くなった時点で「苦」が消滅するのです

そこに現れた世界を「法界」と言います。
涅槃の世界、安楽の世界、極楽の世界が出現するのです。
それが仏の世界なのです

幾万と悩める衆生をその仏の世界に入らしめんがために我が世尊釈迦牟尼仏は2500年来而今(にこん)に亘ってなお説法し続けているのです。
なんと尊いことでしょう。
それに応えることが「只管打坐(-しかんたざ-ただ坐禅すること)」であり、「一心称名」であるのです

あなたの仏様・・・お釈迦様であれ、観音様であれ、阿弥陀様であれ、お地蔵さまであれ、大日如来さまであれ、法蓮華経であれ、あなたの信ずるところの「ほとけさま」をお称えするのです。
「一心称名」が絶対条件だと説くのが観音経です。(仏教講座・観音経(1)のページを参照)是非あなたの仏様を信じてください。まちがいなくあなたはその仏様に救われます。これが私の結論です。

合掌

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