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仏教に関するQ&A

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なぜ戒名には値段の差が…

なぜ戒名には値段の差があるんですか?

住職からの答え

まず戒名ってなんでしょう。戒名とは仏弟子になった人に与えられる仏弟子としての名前です。
真の仏教徒は生前(生きているうち)に仏弟子になるのが本来なのです。
しかし昨今では死の直後、葬儀の時に戒名を頂き仏弟子になるというのが一般的になっています。
その意味するところは死後極楽往生したいとの願いにあります。つまり仏弟子になっていることで極楽往生が保証されるという、仏弟子こそ仏界に往けるというシナリオがあるからです。

では、なぜ戒名に段階があるのでしょう。戒名は住職が仏弟子(故人)の人柄などを考慮し、これからの仏界での理想的仏性を祈念して独断的に命名します。その中で、特に檀那寺や社会に大きく貢献された人にはその栄誉顕彰の意味で特別に院号や居士・大姉号などが授与されます。
これらは住職が自らの見識のもと、無私独断的に決めます。ですから本来戒名には「値段」は無いのです。

ではなぜ、「戒名料」なるものがあるのでしょう。
それは遺族が故人への追慕はなむけとして、あるいは世間的「見栄」として「いい戒名」を希望されるからです。
つまり故人が生前できなかった「貢献」を遺族が故人に代わり「没後貢献」(死後の貢献)の形で行うのです。
その「貢献」がお金に換算され「貢献料」つまり「戒名料」という形になってしまい値段がついてしまったのです。

ではそれらの「相場」はどのように決まっているかというと、それは貢献の度合いによって当然様々です。
また、地域や宗派やそれぞれの寺院の事情によってもいろいろです。特に住職との個人的関係によっても違ってきますから「戒名料」については忌憚なく住職に相談するのがよろしいかと存じます。

戒名は売り買いするものではありません。また、見栄や世間体によって希望するものでもありません。
良心的な住職であれば、その個人にあった最良の戒名を授けて下さるはずです。
ちなみに戒名によって冥界での差別は一切ありません。全て平等です。

合掌

曹洞宗正木山西光寺